僕たち家族の物語my family story

9月下旬。今年もサツマイモ畑では大きく育った葉が風に揺れている。毎年楽しみにしている収穫が近づいています。この「サツマイモ」栽培を始めようと試みたきっかけは今から6年前のこと。

妻と出逢い結婚。それと同時に、私は当時小学3年生の男の子の父となりました。妻と息子は大きな街から、この「常呂町」へ移り住み新しい環境になり、転校し友達が変わること、初めての農家という暮らしに沢山の不安がありました。そして「父親」という新たな私の存在も。

どうしたら不安を柔らげてあげられるか…。そんな時「好きな野菜」を作ってあげよう!と思いつきました。息子に聞いたところ大好物が「焼き芋」だったのです。そしてサツマイモの栽培がスタート。はじめはビニールハウスでの10本の苗からでした。

この地では珍しいサツマイモ栽培に悪戦苦闘。最初の年は思ったようにいかず、大不作。それでも何とか息子を喜ばせたい!と、翌年は思い切って1000本で露地栽培に挑戦。あらゆることに試行錯誤しながら、ついに栽培に成功。驚くほど甘くて美味しいサツマイモが出来上がったのです。驚くほど甘くて美味しいサツマイモ。息子、妻の「美味しいね!」と言う言葉が嬉しくて嬉しくて、今でも忘れられない瞬間です。

そしてその年、農協様主催の収穫祭で、このサツマイモで作った焼き芋を食べてもらうことに。たくさんのお客様に食べて頂けた中、一人のお子様が満開の笑顔で「うわぁー!ママ!この焼き芋美味しいね!」と。その言葉で衝撃が走ったのを今でも覚えています。自分で作ったモノで喜んでくれて、このサツマイモが誰かの「笑顔」になったことが何よりも嬉しい。私自身が誰よりも『口福』を頂いた瞬間でした。

息子の喜ぶ顔が見たくてはじめた、サツマイモ栽培。家族を繋げてくれた「サツマイモ」。私にとっても本当に大切な存在です。妻、息子、そして新たな家族の娘の名前を少しづつとり「紅夕里」「紅美月」と名付けました。私たち家族に絆と口福を与えてくれたこのサツマイモが、たくさんの人を笑顔にできることを心より願っています。

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